株式会社 サンテクノス　福岡本社　独立系システム開発会社

2020年2月に転職求人サイトのリクナビネクストには中途採用者向けに年収例が提示されています。

【年収例】
336万円／月給24万円＋手当＋賞与／25歳
520万円／月給36万円+手当＋賞与／35歳
620万円／月給42万円+手当＋賞与／40歳

この給与例をみる限りは、この規模の独立系システム開発会社としては給与水準は高いようです。

ホームページぼ求人ページでは売上を公開していないし、リクナビネクストの求人広告は普通は売上を掲載するものですが、ここでも情報を出していません。

売上を公開したくない理由があるのでしょう。

主要取引先の顔ぶれを見てみます。

ユニゾンシステムズは福岡本社企業で、テレビ局向けの放送システムを中心にシステム開発をしている会社です。
ＴＢＳなどのキー局から衛星放送、業界特化して、社員８０名規模で大企業と肩を並べる存在感を持つ優れた技術力の企業です。非常に魅力的な会社です。

そこの下請け仕事をしているのは、よい案件です。

ＳＲＡ西日本は大手独立系システムインテグレーターＳＲＡのエリア子会社で、こちらも魅力的な会社です。

下請け仕事のクライアント先は優良企業です。

加えて、大手のソフトバンクと日立の下請け仕事もしています。

九州石油ガス 株式会社と九州大学はシステム開発会社ではないので直接案件のクライアントだと思われます。

現在のクライアントの顔ぶれは良いと思います。

２００７年８月に転職求人サイトのエン転職に求人広告を掲載しているんですが、その募集要項での取引先企業として提示しているのは、株式会社ユニゾンシステムズ、株式会社トラスティ・リンク、株式会社カスタネット、日商エレクトロニクス株式会社、西日本ラジオ株式会社。

ユニゾンシステムズ以外は、現在の主要取引先にはありません。

エン転職では
「一度お取引したお客さまからいただくリピート率は、100％」
と謳っていますが、その後のリピート率は大きな変化があったようですね。

現在のクライアントを見ると、恐らく１０年以上前はそれほど顧客を選べなかったけど良い案件がとれるようになって、そうでもない仕事は切って行ったということでしょう。

西日本ラジオという会社はラジオ放送局ではなくて、従業員１０名の電子部品卸会社。

カスタネットという会社は株式会社 サンテクノスと同じく福岡本社の独立系システム開発会社ですが、その頃は既に大手独立系システム開発会社の子会社となっていました。
大手独立系システム開発会社の孫請けの仕事をしていたということになると思います。

株式会社トラスティ・リンクという会社も株式会社 サンテクノスと同じく福岡本社の独立系システム開発会社ですが、従業員は１０名。
当時は、その規模の会社からも仕事をもらわないといけない状況だったのかもしれません。

株式会社 サンテクノスの２００８年の社員数は２６名で売上２億円。

一人当たり売上高は８００万円以下で、かなり低い金額です。
条件の悪い下請け仕事ばかりだったのでしょう。

エン転職によると２００８年当時の株式会社 サンテクノスは社員数２６名を同年中に３０名にしたいとしています。

ところが、２０２０年２月の転職求人サイトのリクナビネクストによると社員数は２００８当時よりも減って２５名です。
現時点のホームページでは３１名とされているので、２０２０年２月のリクナビの求人広告で６人もの大量採用ができたということでしょうか。

リクナビネクストの求人広告での株式会社 サンテクノスのキャッチフレーズで気になる点があります。

『定着率９７％』

どういうことでしょうか？。

エン転職の求人広告では中途入社率は９５％としています。
２６名の社員のうち２名が新卒、２４名が中途採用だとすると中途採用者は９２％です。

１名が新卒、２５名が中途採用だとすると９６％です。
新卒採用者は１名あるいは２名です、その他は全員中途採用です、とすればとわかりわすいのに、わざわざ母数が２６と少ないのに９５％と表現するあたりにこの会社の社風が見て取れます。

２０２０年２月になってもその社風は変わっていないのでしょう。
『定着率９７％』
とは、これまでに退職した人は１人しかいない、ということでしょうか。

エン転職とリクナビネクストの求人広告を確認すれば２００８年からの１２年間で社員が少なくとも一人退社していると思われます。

１２年間で２５人のうち１人しか退職していないのであれば、非常に高い『定着率』です。
ですが、それはエン転職に求人広告を出したりしていた１２年間で1人も採用しなかったことが前提です。

２０２０年２月の転職求人サイト、リクナビネクストには２人の採用者が紹介されていて、２２歳で入社１年目、元の自衛隊員２２歳で入社２年目ということです。
ということで、この１２年間で１人も採用しなかったわけではないのです。

しかし、１２年間で1人も採用しなかったことが前提してもそれでもおかしいと思うのは、２００８年当時の２６人から１人退社して、１人も採用しなかったとして２０２０年２月時点で２５人になったとすると、定着率は９６．１５％と計算されます。

少なくとも２人は採用しているので、２００８年当時の２６人プラス２名で２８名。そこから２０２０年２月までに３人は退社して２５名になっているので２５÷２８＝８９．２％

定着率は高くても８９．２％です。

株式会社 サンテクノスは退職者を出すことは会社のイメージを悪くすると考えて正確な数字を出さないで、転職者にアピールしようとしているのでしょうか。

数字的には大して違いはないけど、繰り返しますがこんなところに株式会社 サンテクノスの社風がでるんだろうなと思ってしまいます。

ただ、総論としては、２００８年当時の状況が転職求人サイトのエン転職でうかがえるので、２０２０年２月の転職求人サイトリクナビネクストの求人広告での求人情報や会社概要、現在の株式会社 サンテクノスのホームページの情報から見て、この１２年間で着実に成長してきていることがわかります。

１２年間１人も採用できなかったかもしれませんが、未経験者を採用して育てるという方針のようなので、ＩＴエンジニア未経験で福岡のソフトウェア開発会社で働きたいという人には候補となる求人企業になるし、今後の成長も期待できるのではないでしょうか。