株式会社インフォグラム　福岡本社企業　独立系システム開発会社

正社員と契約社員合わせて７７人。パートが３人なので３人で正社員一人分と換算して７８人とすると、売上高は５億４３００万円なので、一人当たり売上高は６９６万円。

結構低目です。

転職求人サイトのリクナビネクストの求人広告で給与例を提示しています。

28歳(入社7年目)…年俸350万円
34歳(入社8年目)…年俸420万円
38歳(入社15年目)…年俸470万円

やはり低目です。
給与の原資となる一人当たり売上高は７００万円を切っているので、そうなりますね。

『新卒就職・転職者のための福岡の会社情報レビュー』の他の独立系システム開発会社のレビューを見ていただいている方はお気づきだと思いますが、株式会社インフォグラムのような独立系システム開発会社の会社分析をする場合は、売上高と社員数から一人当たり売上高を計算することは必須です。

そして、取引先企業の確認も必須です。

給与の原資となる一人当たり売上高がどれくらいあるのかによって、給与がある程度は想定できるというか、「上限」が見えてきます。
「上限」が見えるだけなので、実際の給与額はその独立系システム開発会社の人事制度によるので、給与が想定できるわけではありませんが、１０００万円以下だと、やはり給与相場はかなり厳しくなります。

内部留保をしておかないと、突然大きなクライアントを失ったり、損害が発生した場合に会社が持たなくなるので、売上から社員の給与に宛てる割合は会社によって違えど、５０％から６０％程度でしょう。

つまり、派遣形態や人月計算で仕事をしている場合、クライアントから勤務先に月１００万円支払われていても、社員には５０万円から６０万円が給与として支払われ、残りの４０万円から５０万円は会社の販売管理費や内部留保、利益となるわけです。

会社員のエンジニアが退職して独立、フリーのエンジニアとなって元の勤務先と契約して同じ仕事を継続した場合に、委託料は会社員の時の給与額面より２０％とか３０％高くなりますが、それは会社員ではないので会社としてはそのフリーのエンジニアに対する販管費が大幅に下がるからです。

小さな独立系システム開発会社は採用力が低いので、未経験者も採用対象にしていかないと人材を確保できません。

スキルが低い、経験がない人を採用すると、利益を生んでくれるまで時間がかかります。
即戦力の人を採用すれば採用直後から利益につながり、その額も高くなるので、採用に相応の金額をかけても直ぐに元がとれます。

だからシステム開発会社はリクルートエージェントなどの転職エージェントに１５０万円払ってでも優秀なエンジニアを採用します。

でも小さくて一人当たり売上高がかなり低い２次請けや派遣主体の独立系システム開発会社などは、即戦力人材を採用できても１５０万円の採用費用にかけたら元がとれるまでかなりの期間がかかるし、スキルが低い、未経験者を採用してしまったら、仕事ができるようになるまでも時間がかかるし、始めは金額も低目にせざるを得ないので、会社の利益に貢献しないわけです。

だから、リクナビネクストなどの高額な転職求人サイトに頻繁に求人広告を出して採用するということも大きなリスクになるわけです。

求人広告を出したからには何としても広告費用の元をとりたい、つまりは一人でもいいから採用したい、と小さい独立系システム開発会社は考えます。

すると、応募者の中から比較検討して、できるだけ戦力になりそうな人を採用しますが、採用力の低い小さい独立系システム開発会社がキャリアのある人が応募してくれるとは限りません。

だから未経験者でも素養のある人を採用して、育て、利益に貢献する人材に成長してもらった後にも長く会社に残ってもらえるようにあの手この手をつくします。

だから株式会社インフォグラムは社員の定着を上げるため仕組みがもりだくさんなんです。

ＩＴエンジニア未経験だけど、ある程度経験を積んでスキルを上げたひとは、お世話になった小さい独立系システム開発会社に恩を感じてはいるものの、いわゆる『キャリアアップ』をしたい、と考えるようになります。

もっとお客さんと直接提案したり折衝したりしたい、上流工程で仕事をしたい、大きな仕事をしたい、大企業の仕事をしたい、新しいサービスを開発したい、新しい技術を身に着けたい・・・色々希望、欲が出てくるわけです。

そんな社員を小さい独立系システム開発会社側は引き留めて長く働いてもらいたいんです。

利益にならない未経験者の頃からコストをかけて育てたので、利益になる人材になったら、できる限りずっと働いて、会社に利益をもたらし続けて欲しいんです。
民間の会社であれば当然です。

『未経験者歓迎』
『未経験者も可』
というＩＴ系企業に、未経験者が転職する場合、数年後に成長した時、自分のために他の企業に転職する、という選択もあるし、残るという選択肢もあるでしょう。

ただ、多くのケースでは、再度転職することができるのであれば、給与はかなり上がるし、エンジニアとしてのスキルも経験値も大幅に伸ばせることが期待できる転職になります。